家建てます!ブログ

滋賀県で高気密、高断熱の家を建てる記録。

【オット小話】賃貸と戸建てを比較する風潮について 3

前回までの話がこちらです。




さて、「賃貸物件についての予測をします」、と書いたものの、ワタクシ別にその業界の人間ではありません。
泥縄ですが、それっぽいキーワードで検索してみます。



建物の構造別で建設費を比較するひとつの有益な資料としては国土交通省による「建築着工統計調査」(※1)があります。これは、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月の調査結果が公表されています。 


        ※上記サイト様より引用させていただきました。


へー、そうなんだ。ということで、その建築着工統計調査とやらを見てみましょう。


統計調査からみる坪単価の変化




こちらのサイトで「建築着工統計調査」と打ち込むと出てきます。


いろんなデータが見れて、統計好きとしては血が騒ぎます。
まずは、全体のデータをチェックします。



データの形式がそろっていなかったので、2010年は一部不明です。
坪単価は会社と個人で多少差はありますが、上昇傾向にあるというのは間違いなさそうです。
それでは前回もやりました大胆予測。2010年→2020年という10年の変化率。2015年→2020年の5年の変化率。この二つを使うとこのようなグラフになります。



予測でしかありませんので「ふーん」くらいでいいんじゃないでしょうか。
「会社」のほうの数字で見たのは、賃貸ならこっちかな、という適当な判断です。


それでは次に、建物の種類別の坪単価をご紹介しましょう。
まずは元データから。こちらは2012年からのデータとなります。



小さくて見づらいですね。坪単価に直すとこうなります。


さらに見やすく、折れ線グラフにするとこうですね。



8年で木造は4万円、約8%ほどの値上がり。
そのほかの大型の賃貸向けは65万円→85万円で20万円、約30%の値上がりでしょうか。
オリンピックで上がったとは聞いていましたがなかなか厳しい値上げですね。


しかし個人宅でRC造りにしようとしたら、坪120万円以上と聞いていたのですが。
この統計の数値はあれでしょうか。総額というよりも建築付帯の価格などは入ってるんですかね。それとも業者向けは大きいから安くなるとかなんでしょうか。



坪単価が変わると、賃貸の大家さんのやる気は減るの?


賃貸の物件値上がりが、どのように大家さんに受け止められるか。
この先はプロではない「ただの勝手な予想」なので読み流してもらえばいいんですが。。。


まずは売上と経費の関係で考えてみます。
たとえば収入が100あった場合。こんなサンプル物件で考えてみましょう。


収入      100


経費      90
内訳
物件代金    50 
ローン利子   10
税金・諸経費  25
空室見込み損失   5 


大家利益    10


単位を100万円とすれば、家賃収入が1億円。経費が9000万円で、年の利益が1000万円。
利回り10%で回している物件となります。


こちらの条件で、物件の値段が30%上がるとこう変化しますね。


物件代金  50→65 
ローン利子 10→13 


ということは経費は90→108になり、大家さんの利益部分は赤字に転落します。
割合もなんもかも適当ですから、こうなるはずだ、という話ではありません(予防線)


ただ、将来的に人が減り、物件の価格競争が始まると「賃貸物件を新規で建てよう」という意欲は確実に減るでしょうね。


統計から坪単価は上がっている、というイメージはつかめたかと思います。
次回はここ数十年の物件建築件数の推移を追いかけたいと思います。

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