家建てます!ブログ

滋賀県で高気密、高断熱の家を建てる記録。

【オット小話】空調の電気料金を分析してみよう その1

月々の電気料金って施主ブログでよく見るけれど、単純に月だけの金額、または電力KWで出されることが多いです。
家のサイズや生活様式、日本のどこかなどのいろいろな要因で変化するので
「結局エアコン代っていくらくらいなの?」
がわかりにくいように思います。


そこで旧宅での2019年7月~2020年6月の366日のデータを使って、いろいろ考えて(遊んで)みたいと思います。
スマートメーターって面白いですね。
いろんなデータをダウンロードできるので遊ぶにはもってこいです。


私が大阪で契約していたのは関西電力。滋賀でも同じく関電です。



契約時にWEBで確認できるプランに入ると、会員ページから自分の電気代を調べることができます。
関西電力の場合(2021年現在)25か月分のデータをダウンロードできました。


月ごと・日ごと・一時間ごと・30分ごと。
データは年月が経つとどんどん消えてしまうので、とりあえず全部ダウンロードしました。


ご使用量

天気

最高気温

最低気温

日照時間

1時間ごとの使用電力量内訳

こんなにたくさんのデータを、タダでもらえるんですから,太っ腹ですね。


まずはデータの下ごしらえです。


1.日数のばらつきを補正する
電気会社さんのデータは、任意の日で月ごとに集金しているのでバラついてます。
1月分は12/16~1/13の29日、翌月は32日、みたいな感じですね。
なので、一旦すべてのデータを1年分に一本化。
深い理由はありませんが、気持ち悪いのでやっぱり「1日→月末」で区切ります。
そうすると、29日~31日にばらつくんですが、見慣れているからしょうがない。
次に、月ごとの日数を30.4日に補正します。
月の日数÷30.4ですね。これを出た数字にかけて補正してやります。


2.生活に使う電気を推測する
純粋に空調の電気代金を知りたければ、エアコンのお知らせボタンとか、HEMSとかでデータを集めるのが賢いです。
ところが私の場合、どちらのデータもありません。ということで推測していきましょう。


366日のうち、電気量の小さな日のデータを最低値から10個取り出して、その平均値をとりだします。
これをエアコンを使っていない日の電気代とみなしてもいいんじゃないでしょうか。
実際はズレが出てくるでしょうが、方向性は見えるかなと。
一日の使用電気量から、この生活の電気(我が家は5.7KWと出ました)を差し引いて、空調電気代としました。


結論からいいますとやはり乱暴な推測だったらしく、実際には2000円ほど「空調を使っていない月に空調代が発生する」ことになりましたが、しょうがないですね。



3.積算気温を求める
積算温度、という考え方があります。
これは月の気温を毎日全部足し合わせることで出る数字です。
1/1の平均気温、10℃。1/2が6℃、月末まで足して1月は132℃でした、みたいな感じです。
農業とか醸造、そういった生き物相手にはかなり役に立つ考え方ですが、家の建築なんかでもコンクリートが固化するまでに積算温度を使ったりもするのです。


今回は気温20度から、最低気温、最高気温が何度ずれていたかを毎日チェックして、そのずれを便宜上、積算気温と表現しました
例えば最高35度、最低26度の夏日なら(35-20)+(26-20)=15+6=21度
最高24度、最低15度なら(24-20)+(15-20)=4+(-5)=-1度
こんな感じですね。
夜間にエアコンを掛けた場合、熱帯夜だと負担が大きいですからね。
また冬も同じです。夜間の冷え込みも要チェックです。
足し合わせた数字がプラスに大きく出れば、昼夜が暑く、マイナスなら昼夜ともに寒いとなります。



■グラフで見てみよう


まずは素のデータをグラフにしてみます。


まずは日照です。7月は雨が多かったのでしょうか。
年間通じて平均160時間ほどありそうです。


次に電気料金を見ていきましょう。
リアルに月ごとに支払った請求金額と、それを補正したグラフです。

そんなに違いがないようにも見えますね。
ただ、よくチェックすると12月は8000円と10000円。1月も10500円と12000円。
14~25%の誤差となっています。


理由としては


A.請求日数の違い。 
最小で26日、最大で33日。月によって変動します。


B.電気量が大きいほど、電気代が高くなる。
契約プランによって違いますが、従量電灯などは3段階に分かれています。


15kwまでは341円(1kw当たり22.7円)

120kwまでは20.31円

300kwまでは25.71円

それ以上は28.7円

※従量電灯A 2021年2月の数値です(関電HPより引用)



消費電力の大きさによって、料金が複雑に変動していますね。
それ以外にも燃料調整費や再生可能エネルギー発電促進賦課金などもあり、月ごとに変動幅があります。
そこで補正として、月を30.4日換算、電気代金を1kw28円と固定して換算を行いました。
実費よりもやや高く出るかと思われます。


このように、実際の電気代請求とは多少違う感じですね。




次に、空調電気代を推測します。


生活に使う電気代として1日5.7kw×30.4日×28円を引いた金額となります。
5月、10月はエアコンを使っていないはずなので、この2000円は本来誤差ですが、まあいいとしましょう(開き直り)


それでは、もう一度請求金額と、空調電気代を比較してみましょう。


結構差があるように感じます。
明日は積算温度を含めた、一歩踏み込んだ分析に入っていきたいと思います。

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