家建てます!ブログ

滋賀県で高気密、高断熱の家を建てる記録。

【オット小話】 賃貸と持ち家はどっちが得か 後編

前回の話では、家賃が20万とか30万とかいう金額になってしまいました。
これでは、「いまワシもっと安い所借りてるんやけど無理なんやろか。。。」
そんな気分になってしまうかもしれません。


わたしとしてもそれは本意ではありません。
それでは、どうすればお値打ち価格で「住みよい家に住めるか」を
割と真剣に考えたいと思います。


リアルな普通の人、ってことでこんな設定でどうでしょうか。



■リアルな家族の設定をしてみよう


夫 年収260万円、手取り18万円 地方在住 35歳

妻 年収103万円 手取り8.5万円 32歳

子ども 2人 現在5歳と2歳

近隣に夫妻の実家有り



夫婦の合算収入が手取りで319万円。
家賃が収入の32%と仮定すると102万円、月8.5万円ですね。
おそらく月72,000円、共益5000円、駐車場8,000円とかでどうでしょうか。


思い付きで岐阜県で見ましたところ、大垣市で家賃7.5万+共0.5万で60㎡ほどの2LDKという感じだったので、場所はそのあたりだと仮定します。


年代の推移を考えると、子どもが成長する10年後から20年後くらいに教育費が増える未来が予測できます。
収入はそのままで増えないという、かなり保守的な予測で考えてみましょう。


家賃支払い額計画


01~10年目 家賃8.5万×12ヶ月×10年 

11~20年目 家賃5.5万×12ヶ月×10年 月3万を教育費に。

21~30年目 家賃8.5万×12ヶ月×10年 この最終年で夫65歳、年金生活に

31~35年目 家賃4.5万×12ヶ月×  5年 年金のため支出を減らす



無理のない返済計画で考えると、こんな感じでどうでしょうか。
10年目 1,020万円
20年目 660万円
30年目 1,020万円
35年目 270万円


合計金額は2,970万円となりました。



うーん、さすがにこのままではぶっちゃけ厳しいです。



ということで親に相談してみましょう。
双方の親から合計500万円援助を頼んでください。
無理ならば、どうにか切り詰めて、今後貯金が必要です。
でないと、あとでメンテナンスでお金が足りなくなります。


あとは現在の貯金で自己資金300万円くらいは欲しいです。
もちろん貯金は使い切らずに余裕が必要ですよ。


こうなりました。


自己資金 800万円
借入資金 3,000万円 
※家賃支払い2,970万とほぼ同額借り入れ


ですが、このまま全額借りてしまうと利子が抜けることになります。
返済資金から利子を逆算しましょう。




月平均返済 71,500円×12×35年。これで3,003万円。
2,354万円借入、金利は649万円。合計3,003万円。
何とかスタートラインに立てそうです。



■将来の必要な費用を算出する


予算が組めたからと言って、全額使ってはいけません。
なにか突発イベントがおこったり、将来壊れて交換が必要になる費用は、あらかじめ貯金する必要があります。
前回のメンテコストを参考に計画をします。


  • 屋根/壁  50万×3回=150 控えめに塗装のみ
  • 内部設備 35万×3回=105 コストの抑えたもので
  • 火災保険 17万×7回=119 掛け金控えめに
  • 固定資産 9万×35回=315 家のサイズを小さく
  • 突発修繕 100万円  =100 保険でカバーする


合計 789万円 
なんということでしょう。
自己資金はほとんど手を付けてはいけないことになってしまいました。
もっと稼ぐから大丈夫、などとここで思ってはいけません。
保守的に考えるほうが、人生は安全になります。
自己資金がない場合は、将来の補修に備えて貯蓄を始めましょう。


■家と土地、諸費用の予算配分


借入金は2,354万円の予定ですから、まず、諸費用を算出しましょう。
概算方法は全体の20%ですから、2354×20%=諸費用は470万円となります。


残り予算は1884万円です。


次に家のサイズを決めてしまいましょう。
現在60㎡の2LDKですから、これよりも大きな家にしたいという望みはあるはずです。とはいえ、予算は限られています、っていうかやばいです。


いままでの広さに15㎡足した75㎡、22.7坪。このあたりが予算限界ではないでしょうか。


ローコストに望みを託し、坪単価55万円で計算します。
55万×22.7=1248.5 オプションを50万円足して1300万円…できるかな?
11.4坪、総二階 建築面積22.8坪 
尺モジュールで、7マス×6.5マスくらいの広さです。


残金額は584万円です。
土地の建蔽50、容積を100とすれば75~90㎡くらいの土地となります。
大きさはバラバラですから、ざっくり100㎡として考えると30.2坪。80㎡なら24.2坪。
金額で割ってみますと100㎡なら坪19.3万、80㎡なら24.1万くらいまで予算が出せそうです。


では、実際に大垣市で探してみましょう。
リアルの検索結果では、坪単価は8万円~20万円程で更地や中古物件があるのですが、やはり100㎡という小さい単位では、出物が少ないようです。
出ている土地は、安いほうから800万~1,000万くらいでした。


こうなると分筆をしてもらうか、不動産屋に相談するかということになります。
それとも、考えを変えて予算からあと300万を何とか工面するかですね。
このあたりは、購入者の方の覚悟次第かと思います。


今回大垣市では小さな土地は見つかりませんでしたが、日本は広いですからきっといろんなケースがきっとあると思います。



■今回のモデル戸建てイメージ



今回の広さに合わせて、モデル住宅を作ってみました。
土地約90㎡(27.2坪)、建物75.4㎡(22.8坪)です。



一階設計図


2階設計図





外観1

軽~普通自動車1台分ですが、駐車スペースは取れました。



外観2

南側です。庭のスペースはほとんどありませんので、掃き出し窓は無くしました。



玄関

玄関ホールとリビングはひとつながりなので、柱で視界を遮っています。



リビングからキッチンを見る

キッチンはカウンター型にしました。リビング内の柱と壁を設けることで、構造の強度を意識しました。



キッチンからリビングを見る

カウンターからリビングが望めます。
家族との会話が弾むのではないでしょうか。



リビング階段

吹き抜けとリビング階段をつなげることで、上への抜け感を確保しました。



吹き抜けからの風景

南からの光がリビングを明るく照らすでしょう。



さあ、30分ほどででっち上げた間取りはいかがでしたか?


今住んでる賃貸の住まいと比べて、心は動きますか?
注文住宅は、希望に合わせて設計ができるので、自由度は高いのです。
あなたの夢をかなえてみませんか?


セールストークではナイデスヨ?



■今回のまとめ


今の家賃が8.5万円でも、新築住宅は買えないわけではない。


1.自己資金を用意する。
貯金でも、親からの援助でも何でもいいです。
800万円~1,000万円準備しましょう。
今準備が難しければ、将来に向けて貯金を積み立てましょう。


2.借入金額を決める
将来必要になるお金を考えて、今の家賃よりも低めの返済額に設定しましょう。
例では85,000万円の家賃を71,500円の返済に減らしています。
これで借入金は3,000万円です。


3.家の設計は大きくならないように抑えて
どうしても新築は夢ふくらむものですが、ぐっと我慢しましょう
モデルケースの家の予算は1300万円(22.7坪)でした。


4.土地はゆっくり探すこと
予算にあった土地がすぐ見つかることはそうありません。
相談したり、お願いしたりしながら条件にあった土地をゆっくり探しましょう。


5.外構は自分で作る
予算が尽きたため、外構費用は計上できませんでした。DIYで自分で楽しんで作ってもらうか、時間をかけて少しづつ予算を作りましょう。



予算が少なくても、無理ではないかもしれません。
豪華な家にはならないかもしれませんが、考えて建てた自分の家は、きっと満足いくものになるかと思います。


一人で思いこまずに、いろんな所で相談してみてください。道が開けるかもしれませんよ。



※いろいろ数字を書きましたが、あくまでも素人の「なんちゃってサンプルプラン」ですので、専門家によく相談のうえご決断ください。

×

非ログインユーザーとして返信する