家建てます!ブログ

滋賀県で高気密、高断熱の家を建てる記録。

101話 夏の高気密・高断熱住宅

久しぶりにヨメが書きます。


高気密・高断熱住宅に住み始めて8か月と27日目。


去年の冬からこの家に住んで、初めての夏です。


まず、24時間全館冷房。
買い物から帰ってきて玄関開けてただいまーからもう涼しい。
もうね。一歩も出たくないくらい。


我が家は3種換気。ダクトを通さず空気の流れを作り吸排気する。
エアコンは2F寝室1Fリビングの2台。それぞれ吹き抜けでつながっている。


冬は、温かい空気は上に行くから1Fエアコンをメインに。2Fはほぼ送風だけ。
夏は逆。冷たい空気は下に行くから日中誰もいない2F寝室をヒエヒエに冷やして1Fもやわやわ回す程度。
ここのところ多い雨の日、外の湿度が90%を超える日でも室内は50%台。


エアコンの設定温度は26.5℃
前の家では27℃設定でも何だか寒くってTシャツの上に何か羽織っていたんだけど、今は実測値26.5℃でTシャツ一枚で快適。


なんでだろう?
体が家に順応してるのかな。
不思議~。


もう、快適ハウスです。


我が家、お風呂の窓をFIX(開けれない、はめ込み窓)にしたから湿気が回るんじゃないかとちょっと心配だったけど、大丈夫だった。
換気の空気の流れがうまく機能しているみたい。


私が慢性鼻炎だから洗濯ものは室内干し。
一応開けれるツーアクション窓も何か所かあるけど、猫がいるし、ほぼ開けてないから風も通らない。


そんなので洗濯物ちゃんと乾くかなぁ?
ちょっと心配だったけど、前の家で窓網戸にして2か所開けてた時よりもなんだか早く乾く気がする。
多分、室内の湿度が外よりも低いからかな。


いくつか前のブログにオットが書いてたけど、2重屋根にしたから2Fの部屋が日中でも涼しい。


今のところ北側の外壁は、汚れや苔もなくきれい。


家って住んでから色々後悔ポイントが出て来たりするものみたいだけど、
我が家、ほぼありません。


家電や設備関係の寿命が10年くらいから切れ始めるものらしい。
例えばウォシュレット、エアコン、LEDではない電球、食洗機、レンジ、テレビ周り、洗濯機。
物によっては取り換え費用が高くなってしまうものも中にはある。


20年くらいから屋根、外壁、外構あたりを気にしなければならない。


我が家では徹底的に30年後を意識して家作りをしてきた。
壊れにくいシンプルな構造のものを。
取り換えが必要なものは出来るだけ自分たちで出来るものに。
交換部品は安価で手に入りやすいものを。
これから年老いていく私達にも出来るものを。
出来ないものはノーメンテでもいいように。
オシャレより維持のしやすいものを。


だから多分30年住んでも、後悔ポイントや年寄りが鼻血吹くような大出費はないと思う。


30年後。
じいさんとばあさんになった私達夫婦を思い描いてみる。
キッチンでお茶を淹れて、庭を眺めながらじいさんと並んでソファーに座る。


外は100年前から変わらない景色。
100年後も変わらないだろう。
お茶を飲みながら、多分昨日の朝したのとそんなに変わらない会話をするのだろう。


この家と一緒に。

【オット小話】賃貸と戸建てを比較する風潮について 4

さて、今回もこちらのサイトを参考に話を進めます。




今回は「毎年家って何軒くらい建ってるの?」という推移を調べたいと思います。
記者発表資料っていうのがありますので、そちらのデータをあたったのがこちらの表となります。


単位は「千軒」となります。

積み上げグラフにするとこうで。


折れ線グラフだと、こんな感じ。


結論:やばい。


減ってるんだろうな、とは思っていたのですがグラフにすると際立ちますね。


1998年、2009年、そして2020年。
不況のたびにガツンと減っています。そして元には戻らない


ざっくりした印象だと、1990年から30年で半減です。
私事になりますが、私も個人経営の自営業。俗にいう衰退産業に身を置いていましたので、仕事がなくなっていく怖さは身に染みています。


・高齢化、なのに先輩たちが身を引かないので仕事が奪い合いに。

・仕事内容と経費負担、消費税が増えても、報酬は20年据え置き。

・「若いの」がいない、後継者がいない、廃業した報告が年々増える。



どこの限界集落だよ、って話ですよね。
たぶん、仕事が減っている業界では、どこも同じ話をしているんじゃないでしょうか(遠い目) 


2021年以降の建築業界はどうなるんでしょうか。


個人的な考えです。 ※推奨するわけではありません


先の話をすると鬼が笑うらしいですね。
ですので、個人的な考えだけをまとめておこうと思います。
参考になるかどうかはわかりませんけれど。


・建築件数は今後も減っていくのではないでしょうか。
・賃貸なら安全、というけれど、いつか家賃がすごく上がる日が来る気がします。
・新築の賃貸は驚くほど高く、リノベした賃貸が、不便ながらそこそこの値段になりそう。


・気密や断熱は今後も機能の上がった商品が安く手に入るようになるでしょう。
・ですが税金や法律の改正、人件費や部材調達価格は上がるので「家が今より安く」なることはほぼ望めないと思います。
・今後注文住宅の中でも、パッシブ系の流れを汲む工務店さんの坪単価は、ますます先鋭化して、手に入りにくくなっていくものと思われます。良いものは「高い」んです。


結論:注文住宅を建てるなら、「人の多い今」が一番いい時期かもしれません。


賃貸が得か、持ち家が得か。
損得だけではなくて「したいことをする」のも人生の醍醐味な気がします。
ウッドショックで物件価格が1割も価格が上がっちゃう時期があるように、先のことは本当にわかりませんから。


施主ブログをある程度の数読んでいくとわかるんですが、参考にするべき見積書がもう、びっくりするくらいあてにならないんです。



くろーばーさんのブログの、最初の頃を読み返していても驚きです。


価格については、一条工務店と同じぐらい。

35坪で、2400万ぐらいでしょうか。


                   ※引用させていただきました。


え、ちょっと待って、これって税抜き、それとも最終引き渡し価格?
素でパニックになる金額です。今よりもずいぶん安い!




同じく「さすけ」さんの2020年の一条の見積もりで


以上から、一条工務店で最も平均的な住宅延べ床面積34.2坪の住宅を建てる場合、


住宅本体価格:2092万円(税抜):34.2坪の家の場合


その他オプション・諸経費:309万円(税抜)


消費税:240万円


合計:2642万円


と計算することができます\(^o^)/


                 ※引用させていただきました。


2016年 くろーばーさんブログ 2400万÷35 =坪単価68.5万円
2020年 さすけさんブログ   2642万÷34.2=坪単価77.25万円


たった4年。されど4年。240万も値上がり、しかも0.8坪小さくなって。
坪単価で12.7%の値上がりです。これ、消費税2%の影響も含んでますけどね。
税金で50万て。


さて、私の場合です。
UA値0.28、C値0.08の高気密・高断熱住宅。
2020年なら税込みで坪単価70万ちょっとで建てられましたよ(小声)
        ※諸経費、オプション込みのいわゆる最終金額で、外構費は別です。



いろんな思いがあって、いろんな悩みがあって。
家を建てるということは本当に難しいです。
ただ、こんな小さなブログをわざわざ読んでいただけている、ということはきっと「高気密高断熱」に興味がある施主候補さんなのだろうと思います。


やっちゃえ。


しっかり考えさえすれば、きっと後悔は少ないんじゃないかな。そうだといいな。



参考になれば幸いです。

【オット小話】賃貸と戸建てを比較する風潮について 3

前回までの話がこちらです。




さて、「賃貸物件についての予測をします」、と書いたものの、ワタクシ別にその業界の人間ではありません。
泥縄ですが、それっぽいキーワードで検索してみます。



建物の構造別で建設費を比較するひとつの有益な資料としては国土交通省による「建築着工統計調査」(※1)があります。これは、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月の調査結果が公表されています。 


        ※上記サイト様より引用させていただきました。


へー、そうなんだ。ということで、その建築着工統計調査とやらを見てみましょう。


統計調査からみる坪単価の変化




こちらのサイトで「建築着工統計調査」と打ち込むと出てきます。


いろんなデータが見れて、統計好きとしては血が騒ぎます。
まずは、全体のデータをチェックします。



データの形式がそろっていなかったので、2010年は一部不明です。
坪単価は会社と個人で多少差はありますが、上昇傾向にあるというのは間違いなさそうです。
それでは前回もやりました大胆予測。2010年→2020年という10年の変化率。2015年→2020年の5年の変化率。この二つを使うとこのようなグラフになります。



予測でしかありませんので「ふーん」くらいでいいんじゃないでしょうか。
「会社」のほうの数字で見たのは、賃貸ならこっちかな、という適当な判断です。


それでは次に、建物の種類別の坪単価をご紹介しましょう。
まずは元データから。こちらは2012年からのデータとなります。



小さくて見づらいですね。坪単価に直すとこうなります。


さらに見やすく、折れ線グラフにするとこうですね。



8年で木造は4万円、約8%ほどの値上がり。
そのほかの大型の賃貸向けは65万円→85万円で20万円、約30%の値上がりでしょうか。
オリンピックで上がったとは聞いていましたがなかなか厳しい値上げですね。


しかし個人宅でRC造りにしようとしたら、坪120万円以上と聞いていたのですが。
この統計の数値はあれでしょうか。総額というよりも建築付帯の価格などは入ってるんですかね。それとも業者向けは大きいから安くなるとかなんでしょうか。



坪単価が変わると、賃貸の大家さんのやる気は減るの?


賃貸の物件値上がりが、どのように大家さんに受け止められるか。
この先はプロではない「ただの勝手な予想」なので読み流してもらえばいいんですが。。。


まずは売上と経費の関係で考えてみます。
たとえば収入が100あった場合。こんなサンプル物件で考えてみましょう。


収入      100


経費      90
内訳
物件代金    50 
ローン利子   10
税金・諸経費  25
空室見込み損失   5 


大家利益    10


単位を100万円とすれば、家賃収入が1億円。経費が9000万円で、年の利益が1000万円。
利回り10%で回している物件となります。


こちらの条件で、物件の値段が30%上がるとこう変化しますね。


物件代金  50→65 
ローン利子 10→13 


ということは経費は90→108になり、大家さんの利益部分は赤字に転落します。
割合もなんもかも適当ですから、こうなるはずだ、という話ではありません(予防線)


ただ、将来的に人が減り、物件の価格競争が始まると「賃貸物件を新規で建てよう」という意欲は確実に減るでしょうね。


統計から坪単価は上がっている、というイメージはつかめたかと思います。
次回はここ数十年の物件建築件数の推移を追いかけたいと思います。