家建てます!ブログ

滋賀県で高気密、高断熱の家を建てる記録。

11話 ヨメ、ぶっ倒れる

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いままでのあらすじ。
2019年11月。
オットが突然引っ越しだ!と宣言。
大阪ど真ん中からのんびり田舎暮らしへ。
オット両親、ヨメの4人の2世帯2軒で滋賀南部で家探し。
チチハハの住む家は決まった。その近くに我が家予定地を購入。
家を建ててくれる工務店も決まり、間取り図もだんだん具体的になってきた。
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オットは何回かフィックスホームで打合せをして、アレやコレやが徐々に決まりつつある。


1月末。
オットのコダワリと家の決めなければいけない事の多さにとうとう
ヨメ、倒れました。
見た目はまるっとしたぶたさんだけどチキンでガラスのハートなんです。いや、ほんと。
もう無理だー。
引っ越しなんてしないー。
しーんーどーいーー。
三日くらいぶっ倒れていました。


2月下旬頃、やっと復活。
もう土地も買った。 引き返せない。
あるがままを受け入れよう。目の前の一歩を頑張ろう。


家の色々を考えるとパンクしてしまうヨメは
「お庭にどんな草花植えよっかな~♪ うふふ~♪」
それだけを考える事にした(笑)


2月下旬。
オットと2人、フィックスホームへ打ち合せへ行ってきた。
大きな変更点は吹き抜けを作る事。
その分2階の寝室が狭くなっちゃうけど、ま、いっか。
窓や庭へのガラス戸はグレードを上げて「YKKのAPW430」を入れたい。
隣家との間の空き巣が狙いやすそうなトイレやお風呂の窓はFIX(開けれないはめ込み窓)で。気密を考えて引き違い窓は全部取りやめ。
ああ、2アクション窓のお高いことったら!!
庭に面した眺望と吹き抜けの熱を取り入れる為の窓は大きく。
それ以外の窓は熱損失を考えて小さめやFIXに。


部材の価格修正も再確認。
契約に向けて総工事費用に何が含まれていて何がオプションなのかも一つ一つ確認していく。


換気は第3種換気にする事にした。
目標Q値 1.2~1.3くらい?
目標UA値 0.3以下
目標C値 0.5以下
基本的に熱をうまく利用するエコ住宅に。
そして私達のおサイフ的にもエコを目指して(笑)


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YKKのAPW430の窓


高性能トリプルガラスで、世界トップクラスの断熱性能を持つ窓。
トリプルガラス:中空層(14/16mm)2つを厚さ3mmのガラス3枚で挟む。
Low-E金属膜:ガラスから熱の放射が抑えられ、窓の断熱・遮熱性能が上がる。
アルゴンガス:アルゴンガスという熱伝導率が低いガスを中空層に封入。
樹脂フレーム:熱伝導はアルミサッシの1/1400。結露が大幅に軽減する。
熱貫通率0.90w/(㎡・K)


引用・参考 YKK AP
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Q値・UA値・C値とは


Q値とは=熱損失係数
熱の損失量の値で数値が小さい程「断熱性能」や「省エネ性能」が高い。


UA値とは=外皮平均熱貫流率
換気の熱損失を除いた熱の損失量を、床・壁・天井・開口部の面積の合計で割った値で数値が小さい程「断熱性能」や「省エネ性能」が高い。


C値とは=相当隙間面積
どれくらい家にすき間があるのかを数値で表したもの。
数値が小さい程、すき間が少なく「気密性能」が高い。


我が家は気密測定を建築中間時に測ってもらう事になった。
目標C値0.5以下!!
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換気について


住宅では「第1種換気」「第3種換気」が一般的。


第1種換気とは
機械式の給気扇1か所から集中的に取り入れた空気を、ダクトを各部屋に通して新鮮な空気を供給し、機械式の排気扇で排出。
給気と排気の間で熱交換を行い、冬であれば外気より暖かい空気、夏であれば外気より冷たい空気を給気でき、高気密高断熱住宅向き。
お願いする工務店さんでは、こっちが基本プランに盛り込まれている。


第3種換気とは
自然給気で、排気には機械式の換気扇を使う。設置コストが安い。メンテナンスが少なくてすむ。
室内は外気より圧力が低くなる「負圧」の状態になるため、室内の空気が壁の中に入り込みにくく壁内結露がおきにくい。
うちの場合、ダクトは通さず空気の流れを作って換気する。


1種と比べて3種は初期費用やメンテナンス費が抑えられるが、冷暖房費はちょっとかかる。
それでも高気密、高断熱だし、雪国でもなくヒートアイランドでもない滋賀では誤差程度かな、と考えている。


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スペックって見てたらうっとりしちゃうのよね~(*´ω`*)


玄関からの外構は階段が何段か。駐車スペースとバイクや自転車のサイクルポート。
将来的には駐車スペースをスロープにして車椅子対応になるかな。
ヨメは膝や股関節を過去に痛めた事があって老後はオットに車椅子押してもらう予定、らしい。


これからさらに金額を精査した見積もりを出してもらい、3月中には契約する流れになる予定。


オットが引っ越し宣言した日、
はじまりの日より3か月と18日。

10話 汗ふーふー

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いままでのあらすじ。
2019年11月。
オットが突然引っ越しだ!と宣言。
大阪ど真ん中からのんびり田舎暮らしへ。
オット両親、ヨメの4人の2世帯2軒で滋賀南部で家探し。
チチハハの住む家は決まった。その近くに我が家予定地を購入。
そしてとうとう運命の工務店さんに出会った。
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2020年。年が明けた。
今年中に引っ越しできるのだろうか…。
いつもと違うお正月にドキドキとワクワクする。
チチハハの家は5月頃引き渡しになった。
私達2人が住む土地は、購入前に地盤調査も済み、年末に無事購入。 
何社かの工務店さんに相談してその中の1社、フィックスホームさんにお任せしよう、って事になった。


年末に間取り図を渡して断熱材や窓、外壁、屋根材などの希望を伝えて
1月半ば頃、図面を引いてもらい金額を出してもらった。
そこからさらに窓の種類や高さなどの変更点、それに伴う価格の変更点などを洗い出して、フィックスホームのアドバイザー楢崎さんとメールでやり取りをする。


1月下旬頃、フィックスホームの完成宅見学会があったので、オットと二人で行ってきた。
寒い日だったけど、見学の人が何人か来ていて、スタッフさんも忙しそう。
このお宅は一種換気、この吹き抜けで明るさと暖かさを。パイプスペースはここ。
建築士の戸井田さんが付いて説明をしてくれた。


なるほど、吹き抜けってやっと作る意味がわかった。
今までの昭和な住宅って部屋を閉め切ってコタツや灯油ストーブで暖めて、お風呂や玄関は外と大して変わらないくらいの温度だったけど、
高気密、高断熱は家1軒丸ごとラッピングするイメージ。
それなら空気は家全体を循環させる方が合理的。
なおかつ吹き抜けの窓から入る太陽光の熱も入ったら出ていかない。


高気密・高断熱性能を測る数値がいくつかある。
数値が低ければ性能は高い、とする。
その数値を最初の10から4まで下げるのは比較的簡単。
そこから先、ある程度まで下げてしまえば次の0.1下げるのはかなり難しくなってくる。
コストもかかるし、その割にその0.1はあまり体感にはつながらない。
エコ住宅というのは、数値を極限まで極めた高コストな住宅の事ではない。
過剰なコストをかける事無く、過ごしやすいバランスのいい家だと思う。
戸井田さんがそういう事を話してくれた。


そういう方針に誠実さを感じる。
オーバースペックな高いなにかを押し付けてくるような事はしないと思う。
スペック、お財布、ランニングコスト、トータルバランスの良さを感じる。
おおげさかもしれないけど、まるで自分の家を建てる時みたいに考えてくれているように感じる。


いや、ごめんなさい。
決してパッシブを否定したいわけではないの。
あれは素晴らしい! 今でもそう思う。
ああそうよ、すっぱい葡萄ですってよ!
パッシブは私達には手が届きそうもない…。


一通り見て回ると暑い!!コートもフリースもとっくに脱いでいるのに。
オットを見ると額に大粒の汗が。
ちょっと、エアコン何度設定なのよ?
と思って見まわしてみるとエアコンが無い!
足元に小さな置き型の足元温風器がコロンとあるだけ。
室内の温度は24
「「ええっ、どういう事!?」」
戸井田さん「エアコン取り付けてないんです。床暖房も付けてません ( ー`дー´)キリッ 」
とりあえず事務所から持ってきた小さいヒーターと見学者の熱だけでこんなに暖かいんです。
…ていうか、暑い。 真冬の1月に。


高気密、高断熱ってそういう事なのね。
真冬に滝汗かきながら、私達は初めて実感した。


オットが引っ越し宣言した日、
はじまりの日より2か月と18日。

9話 ドローン??

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いままでのあらすじ。
2019年11月。
オットが突然引っ越しだ!と宣言。
大阪ど真ん中からのんびり田舎暮らしへ。
オット両親、ヨメの4人の2世帯2軒で滋賀南部で家探し。
チチハハの住む家は決まった。その近く、
我が家予定地は建築屋さんを決めるのに東奔西走。
家って色々~!
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パッシブハウスに夢中なオット。
しかし、いいものはいいお値段。


ま、聞くだけ…と、オットは滋賀近郊のパッシブ系、高気密・高断熱をやってくれそうな建築屋さんを探しまくる。


あるところでは、提示した金額では無理でしょ、と言われ、
あるところでは、坪約120万と言われ、ショボーンとして帰ってくるオット。


そんなある日、やっとやっと運命の出会いがありました!


とある工務店さんのOB施主宅訪問会へ行って、色々聞きまくったオット。
大体ここでドン引かれて、ウチは〇〇だからそんな無茶は聞けないよ、と追い返されちゃう。
でもその会社さんはそこで、詳しい社員さんと直接お話する機会を設けてくれた。


夫婦2人でその会社、フィックスホームを訪ねる。
気密、エコ住宅、そういった方向をコスパも考えつつ提案してくれる、らしい。


オットが最初に会った物腰の柔らかいアドバイザーの楢崎さん
それと、建築士で設計や現場に詳しい戸井田さん
オットが前もって楢崎さんに渡していた要望、質問リストを
戸井田さんが詳しく説明してくれる。


戸井田さん、色んな現場を見てきた実績が感じられる。
おそらくここの社長さんが新しい工法や考えに柔軟なのかな。
長年の実績と、新しい物事へ対する柔軟さが伺える。
戸井田さん、それはやった事があります。
そこをそうすると、これはこうなります。
と、具体的なお話をしてくれるので、とても安心感がある。
横でペンを持った楢崎さんがしっかりと私達の夢を文字に変えてくれる。


手の届かないオシャレパッシブではない。
でも、高気密、高断熱という私達のコダワリをしっかりと受け止めて、
それに向かって一緒に考えていきましょう!といった姿勢が感じられた。


ウチのオット、とにかく自分で把握しておきたい。
今の家も中古で買ってすぐ、床下にもぐり防蟻材を塗布して、柱が1本食べられていたところには油圧ジャッキを挟み、天井裏に入り換気ファンを取り付け、天井裏の温度、室内温度を把握するべく温度計を設置。もちろん各部屋には温度・湿度計がある。
屋根に登り汚れたスレート屋根をブラシでこすって屋根用塗料を自分で塗ったオトコだ。
近年大阪を襲った大きな地震や大型台風の後もやっぱり屋根に登り、近隣の家の屋根が大工さんが足りずブルーシートで覆われている中、ずれた瓦を自分で補修した。


とにかく質問がトンチンカン。
「二階のベランダから屋根に登りたいんですが、屋根勾配って何寸ですかね?」
楢崎さん、戸井田さん「「はぁ!?」」
「このヒト、自分の目で見たいんです。屋根の状態を!」
すかさずヨメも合いの手を入れる。
戸井田さん「…もしかして、ベランダ…屋根登るために付けるんですか?」
オット、ヨメ「「はい!」」
楢崎さん、戸井田さん、思わずのけぞる。


戸井田さんひらめいた。
「ドローン使って屋根見たらどうでしょう?」
おお! 戸井田さん、面白い発想するなぁ!
これまでの話の内容も、私達の標準的ではない希望を頭ごなしに否定せず、
柔軟に対応して受け止めてくれている。


オット、ヨメもそれまでの間取りにはこだわらず、
じゃ、ベランダは無しで。と、即決。


楢崎さんの柔らかな雰囲気と、戸井田さんの具体的で安心感のある対応。
オシャレパッシブ一本でもなく、大手でもない、普通の工務店さん。


そこで私達は心底ほっとした。


フィックスホームさん
リンク貼っときます。

https://www.fixhome.jp/



オットが引っ越し宣言した日、
はじまりの日より1か月と24日。