家建てます!ブログ

滋賀県で高気密、高断熱の家を建てる記録。

8話 イゾベール=スイーツ!?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いままでのあらすじ。
2019年11月。
オットが突然引っ越しだ!と宣言。
大阪ど真ん中からのんびり田舎暮らしへ。
オット両親、ヨメの4人の2世帯2軒で滋賀南部で家探し。
チチハハの住む家は決まった。その近く、
我が家予定地は建築屋さんに5社相見積もり。
だがしかし…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


5社相ミツの末、結局現時点で金額を出せたのは最初の1社目のみ。
潔い程にお値打ちな家をサクッと建ててくれる。
いやいや、それでも今の築32年の我が家より建築技術は進歩しているのだから、
暖かく快適に過ごせるだろう。


しかしオット、これでは収まらん。とりあえず1社目さんを保留にしたまま
高気密・高断熱・パッシブハウスというお高くなりそうなキーワードに、
おサイフの中身をチラチラ気にしながら、さらなる建築屋さんを探しだした。


オット「ヨメちゃん、ザ、パッシブを見に行こう!」
多分高くて手がでないよぅ、と言いながらもやっぱり実際に見てみたい。
ちょうど構造見学会があったので、二人で行ってみる事にした。


ここ1.2週間で建築にちょっと詳しくなったオット、現地に着いてまず基礎と壁材の水切りあたりをのぞき込む。通気やら白蟻やらが気になるみたい。
玄関へ廻って上を見上げ屋根材を見る。お、屋根はガルバなのね。


さてさていよいよお邪魔しま~す。
木のいい香り、太い柱、フッカフカの断熱材がみっちり詰まっていて薄いシートをガムテープっぽいので貼ってある。
この構造柱むき出しの内壁を貼る前の家の躯体って、うっとりする~。
オットは「おお!イゾベール!」とか、「これは…! 18年に出たばっかりの調湿気密シートですか?」とか、高級スイーツ店に来た女子のようにキャッキャしている。
窓は3重ガラス。これ、いいなぁ!
びっくりしたのは、屋根断熱が分厚ければ屋根がガルバでも雨音はしない。って事。


帰り道電車に揺られ、ぽわ~っと、うっとりしながら「「すごかったねぇ~!」」と二人で繰り返した。
高級ホテルのスイーツビュッフェの帰り道みたいだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【ヨメ小話】


不動産屋さん、建築屋さんの人間観察。
不動産屋さんって、今まで見てきたのは金色ロレックスに先とがり靴、金色エンブレム付いたベンツ、運転荒め、元ヤン。 建築屋さんもそういう感じが多かった。
今回、不動産屋さんで1社、スーツ着てないカジュアルでハキハキとした女性が担当に付いてくれて、男性社員がお茶を持ってきてくれた事に新しい時代の流れを感じた。
建築屋さんも金色好きよね。っていうのから一転、こじゃれたアウトドアブランドの服にスマートウォッチ、車はお医者さんあたりが好みそうな外車。多分PCはmac派だよね。コーヒーは豆から淹れるタイプよね。
そんなところが多分建てる家のセンスやバランス感覚にも影響してくるんだろうな、って感じた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


オットが引っ越し宣言した日、
はじまりの日より1か月と15日。

7話 見ちゃダメ~!! パッシブハウス

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いままでのあらすじ。
2019年11月。
オットが突然引っ越しだ!と宣言。
大阪ど真ん中からのんびり田舎暮らしへ。
オット両親、ヨメの4人の2世帯2軒で滋賀南部で家探し。
チチハハの住む家は決まった。その近く、
我が家予定地は建築屋さんに5社相見積もり中。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それぞれ見積もりを出すのに2週間ほど下さい、と言われ暫しマテ!状態。
しかし大人しくマテが出来るオットではない。
どっぷり「高気密・高断熱」にはまり、ネットの海を大航海時代。


そこで出会ったのが「パッシブハウス」という考え。
日光だけで冬温める、らしい。 そんな無茶なー!
しかも元々ドイツの発想、らしい。
そして…
「どう考えてもお高くなるよねー」


PCにかじりつき、ブツブツつぶやくオット。
オットよ…。見ちゃダメー! 目の毒ーー!


そうこうしているうちに各社ポツポツとお返事が来た。


・1社目 ローコスト系 坪単価45万 まー安い。
・2社目 社内内規により破談。
・3社目 まだお返事なし。
・4社目 打合せに行くも「気密?自然の風が一番ですよ!」と言われて首ひねりながら帰宅。 その後、見積もりは送られて来ず、連絡もない。
・5社目 電話したら「担当がいないんで~伝えときます~」当然その後連絡なし。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【オット小話】


3-5社目に関しては当然と言える結果。というのも不動産屋が仲良くしている、ということは開発ディベロッパー系。注文住宅のウエイトは限りなく低い。
基本建売を、新しく開いた住宅予定地に建築条件付き、または建売で出す。
ということは「気密」「断熱」まして間取りを勝手に書いてくるような客は面倒極まりないわけで。
4社目はそんな話を受けた開発不動産屋がさらに知り合いの暇をしている下請けに投げた話。自然派というけれど、ぶっちゃけ化石型工務店。だから自然派を装って地産地消で無垢の床に漆喰の壁、を押して来たわけだ。


※工務店にはいくつかのパターンがある、と論じたのは「せやま」さんの「グッシン」から。何社もまわっている人ほど分かる、かなり秀逸な記事があるので施主候補のかたはざっと読んでみて損はない。笑えて、参考になります。


これは当初安い家でいいかな、と相談した私のミスである。
坪40万くらいから50万くらいでなんとかなるかなあと気軽に聞いたもんだから、こうなる。仕事のできるA社の不動産営業の彼は決して間違ってはいない。
打ち合わせまで一週間あるからと調べ始めた私の方が明らかに間抜けとしか言いようがない。


ローコストで建てられる家から、高気密高断熱への急な舵切り。


ああ、この勉強が無ければ。何も知らず今まで通り、寒くて、居心地の悪い家に安い値段で住んだのだろう。一体どちらが幸せだったのか。未だに分からない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして約束の2週間が過ぎ、マテ!の出来ないオットは新たなる標的(!?)を求めて動き始めた。


オットが引っ越し宣言した日、
はじまりの日より1か月と12日。

6話 相見積もり、おかわり!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いままでのあらすじ。
2019年11月。
オットが突然引っ越しだ!と宣言。
大阪ど真ん中からのんびり田舎暮らしへ。
オット両親、ヨメの4人の2世帯2軒で滋賀南部で家探し。
内覧後、チチは気に入ってすぐにでも引っ越したい。
我が家予定地はまだまだ金額も定まらず。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


オットが大手不動産A社滋賀支店へ打合せに行ってきた。
帰ってくるなり「ヨメちゃん、やっぱりA社すげーわ!」
電話での対応、会ってからの対応、もう、地頭が違う。
大絶賛。
人って大事ね。
多分家1軒買います、だったらどこでもキチンとした仕事をしてくれると思う。
でも今回、2軒同時、そして出来れば買う前に土地の地盤調査をやって欲しい。
結構大がかりになってきたし、土地の売り主への交渉能力も必要だし。


A社には値引きは期待できないけど、その分いい仕事してもらおう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【オット小話】


【不動産取引の手数料について】


不動産の手数料は3%+6万円、どこでも提示される金額だからといってこれが正価、ではありません。
法律で定められた最大料金※ここ重要 であって、つまりこれ以上高い料金は取ってはいけません、と定められているだけの最大金額


じゃあ、何でみんな同じ料金なの? ってそれは業界の不文律。
手数料高くて困るのは買主だけだから、ですね。
引っ越し時、相見積もり取るのは常識になってるけれど、複数回家を売り買いする人は少ない。だからカモれるんですね。


嫌な顔されてもかまいません。2000万の物件なら、手数料は60万+3万+消費税63000円。
69万3千円。4000万なら120万+3万+税で135万3千円ですよ?
どこまで下がるか、ぜひ複数の不動産屋に聞いてみて下さい。


とはいえ、今回は複数物件だったので試してみたけれど、多分安い物件なら厳しいでしょう。自分の家を売って、近所で買いなおすとか、豪邸だとか。逃がしたくないと思われる大き目の金額であることが多分大事です。


家電と同じですよ。何を提供してくれるのか。
何が付いて、何を調べるのか。
同じ金額を出しても、提供できるサービスが違えば、対応も、知識量も何もかも違う。
それなのにどこでも3%+6万円。なんということでしょう。


今回A社は、外部専門インスペクションと瑕疵担保、白アリ保証1年を提示。
他2社は、頑張ります! ウチの社員が検査できますけどって、資格だけなら
誰でも取れるんだよなあ。


感じが良かった!
そんなんに70万円とか120万円払って腹も立たないとか、変な業界ですねえ。
聞いてみるだけはタダ。関西なら値切ってなんぼです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


A社と並行してB社へオットと二人で行ってきた。
1軒+土地+建築屋紹介するので、値引きできまっせ。というので、
B社で建築屋さん2社さんと見積もりをしてもらった。


この時点でオット、自作の間取り図を手に、ここはこう!と明確なイメージが固まっている。
えっ、この間取り図自分で作ったんですか!?
そう。この人達はまだ知らないのだ。
ウチのオットは今の家買う時にも2週間ほどで宅建取れるんちゃうか?くらい猛勉強して
A社不動産屋さんに「マニアですか!?」と言われたオトコだ。
それに付き合わされたヨメもまぁまぁ専門用語は分かる。


ベタ基礎。柱は何寸で、耐震等級はどれくらい。
ここ3日ほどでオットが仕入れた知識では「気密・断熱」がどうもキーワードらしい。
断熱材は何使ってるのん?何mmなん?へー、ほー。


1社目は超お安く出来まっせ!断熱?薄いでっせ!気密?なんですの?それ。
2社目は全国展開していてCMも打ってる新興系。
仕入れが決まってるのでその分安くなるらしいが、オットには「気密・断熱」という野望がある。


帰ってからしばらくして2社目から社内内規がナントカで、とお断りされた。
メンドクサイ客になりそうって思われたのかな?


一社目に間取り図と見積もりを出してもらっている間に
不動産屋A社に紹介してもらった建築屋さん3社とも電話で打合せ。


この時点で最初の不動産屋B社に片足つっこんだまま不動産屋A社にも紹介してもらいつつの
合計5社相見積もり。
さてさて、どうなるのやら。


オットが引っ越し宣言した日、
はじまりの日より30日目。